後期研修医科 カリキュラム腫瘍・血液内科
目標・理念
臨床腫瘍ならびに血液を専門とする医師の養成のため、関連診療科や病理部などと連携し、腫瘍ならびに血液疾患患者への質の高い医療を提供できる医師の養成を目指しています。
診療科概要
腫瘍内科、血液内科
後期研修プログラム
- 本プログラムは基本的には内科認定医の取得を前提としており、内科全般の臨床能力に優れた専門医の養成を目指しています。そのため内科医以外の方で、がん薬物療法専門医の取得を目指す場合も原則的には同様に考えますが、別途プログラムを作成し、個別対応を考えます。救急医学や一般内科の研修も希望があれば可能です。
- 原則として卒後5年間を研修期間とし、指導医のもとで研修をしますが、腫瘍や血液の基本的な診療を学ぶために短期間のプログラムも別途用意可能です。
- 前半は基本的な臨床能力を身に付け、後半は専門医としての研修を行いますが、個人の希望に沿った研修も可能です。
- 本プログラムは日本臨床腫瘍学会と日本血液学会の策定したプログラムにそってがん薬物療法専門医と血液専門医の取得をめざすものです。またどちらか一方だけでなく、両方を取得することも可能です。ただし新制度では同時に取得はできなくなります。
- 希望にそったオーダーメイドの研修プログラムを作成し実施することが可能です。
腫瘍・血液内科には臨床腫瘍学会の専門医である「がん薬物療法専門医」が7名、血液専門医が8名在籍しています。専門医になるためのノウハウを直接指導してもらえます。
到達目標
- 血液・腫瘍(造血器腫瘍、消化器癌、肉腫等の固形腫瘍)患者の診断、検査、治療の基本的な考え方や手技を習得する
- 患者の社会的、精神的背景を理解し、心のケアを含めた全人的な医療が実施できるようにする
- 病理学、腫瘍生物学、分子生物学を基礎にした臨床腫瘍学、臨床血液学の基本を身につける
- 生物統計学、薬物動態の基礎知識を習得し、臨床試験の意義を理解する
後期研修医 1年目
病棟にて主治医として研修(希望により一般内科および救急医学の研修は可能)
- 血液・腫瘍患者の全身管理、診断、治療を担当医として実行できる
- 骨髄検査、腫瘍吸引細胞診が施行でき、診断が理解できる
- 化学療法、放射線療法の支持療法ができる、
- 抗がん薬の作用機序、薬物動態、副作用の基本的知識を習得する
後期研修医 1年目を開く
後期研修医 2年目、3年目
病棟にて主治医、初期研修医指導
- 造血幹細胞移植を指導医とともに実施できる
- ベットサイドで病態把握に有用な腹部エコー、心エコーなどの手技を習得する
- 患者にエビデンスに基づく、診療内容の説明および診療が実施できる
- 染色体・遺伝子検査など特殊検査の意味を理解し、検査の指示がだせる
日本内科学認定内科医取得
下記を選択希望することも可能である
- 外科で研修をし、腫瘍の手術適応、手術方法を理解する(原則6ヶ月)
- 輸血部で研修し、輸血学の基礎および末梢血幹細胞採取技術の習得する(原則6ヶ月)
- 病理で研修し、組織診断、細胞診の基礎を習得する(原則6ヶ月)
- 放射線治療科で研修し、放射線治療の基礎を習得する(原則6ヶ月)
- 緩和ケアの研修をし、緩和医療につき学ぶ(原則6ヶ月)
後期研修医 2年目、3年目を開く
後期研修医 4年目
- 血液・腫瘍患者の診断、治療を研修医、医員に指導できる
- 他科、院外からのコンサルテーションの対応ができる
- 血液・腫瘍患者の外来診療を行うことができる
- 血液・腫瘍疾患の臨床研究に関する論文発表ができる
臨床腫瘍専門医(がん薬物療法専門医)、総合内科専門医取得
後期研修医 4年目を開く
後期研修医 5年目
- 血液・腫瘍患者の治療適応を決定し、実際の治療計画を立て、実行できる
- 希望により関連病院で骨髄移植の研究・研修をする
- 希望により久留米大学病理で血液病理の研究をする
日本血液学会認定専門医取得
また、臨床研究、基礎研究を行っていきます。(これらのことについては、個別に対応していきます。) 、大学院への進学も可能です。海外への留学も可能です。
後期研修医 5年目を開く
研修および研究のための関連施設
国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院、がん研究所病院ならびに研究所、愛知県がんセンター研究所、名古屋大学、九州がんセンター、福岡大学、久留米大学などです。
島根県の血液・腫瘍内科医療を支えるべく、益田赤十字病院、浜田医療センター、邑智病院、大田市立病院、松江市立病院などの病院で、外来診療を行ない、当該施設の先生方と協力をして、地域医療に貢献しています。
当科における週間スケジュール
毎日病棟で8:30からのミーティングと17:15からのカンファレンス(看護師、薬剤師、栄養士合同)がある。
月 | 抄読会、病棟業務 科長と外来(交替制) |
病棟業務 回診、病棟カンファレンス(検査部と合同) |
---|---|---|
火 | 病棟業務 | 病棟業務 |
水 | 病棟業務 | 病棟業務 18:30キャンサーボード |
木 | 抄読会、病棟業務 | 病棟業務 |
金 | 病棟業務 | 病棟業務 |
月曜日18:00から第1週は造血幹細胞移植カンファレンス(小児科、輸血部、検査部と合同)
連絡先
電子メールで、
診療科長の鈴宮:
電話で、
腫瘍センター Tel 0853-20-2398
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